「ハチミツとクローバー」って漫画知ってますか?
僕が大学生の頃だからもう10年位前に連載していた漫画で、アニメ化、ドラマ化、映画化までした作品なんだけど。
美大に通う若者の青春物語、全10巻。
僕はアニメから入ったんだけど、スネオヘアーのエンディングテーマが作品の雰囲気にすごく合っていて好きだったのを覚えてる。
その中でも一番のお気に入りがこの真山というキャラ。
こいつね。
主人公の先輩で、仕事もできて面倒見も良い。好きな女性に対してはとても一途なんだけど、ストーカーチックな面もある男。
個人的にこの真山の最高にカッコイイシーンが8巻にあるんです。
後輩の竹本くんに、働いてるのになぜずっと風呂なしボロアパートに住み続けているのかと聞かれる真山。真山は、いつか自分にチャンスが来たときに、それに「飛び込めるか」「飛び込めないか」は単純にお金の「ある」「なし」にかかってくることが殆どだと思う、と答える。
そしてこのセリフである。
『それにさ』
『もし好きな女に何かあった時さ』
『「何も考えないでしばらく休め」って言えるくらいは』
『なんかさ』
『持ってたいんだよね』
ああああああああああ!!!
カッコイイいいぃぃぃ!!!
真山先輩ぃぃいい!!!
ビクンビクン
真山先輩…最高にクールやで…。
俺もそんな男になりてーよ…。
それから10年の時が経った。
僕は真山先輩のような男になる為にがんばった。
愛する妻もできた。
ぶっちゃけるが30歳の時点で貯金は2000ウン百万あったし、都内にマンションもある。
真山先輩、俺もなかなかのモンでしょ?
先輩に憧れて俺がんばったっす。
妻も働いてくれているけど、「何も考えずにしばらく休め」って言う準備は万全。
いつでも安心して頼ってこいよ。っつって。
ちなみに僕ら夫婦はお互いの貯金額なんて全然公開していませんでした。
妻は僕の通帳の中身は知らないし、僕も妻のことを信頼しているので、まぁある程度貯金してくれてるんだろうなぁ位の感覚。
しかし…。
どうやら俺の方が先に限界を迎えてしまったようだぜ…。
そりゃそうだ、僕なんてもともとただのポンコツだもの。
今までが出来すぎたんだ。
僕にはありあまる。
ロマンスがありあまる…。
ストⅡで言えば体力ゲージギリギリでピヨってる状態。
いつウーァウーァしてもおかしくない状況。
これが去年の夏くらい。
そんな時にですね、妻がこう言ったんです。
『わたし、貯金1000万位あるからさ、まぼちゃん、しばらくお休みしたら…?』
ああああああああああ!!!
カッコイイいいぃぃぃ!!!
愛してるぅぅう!!
ビクンビクン
なんてカッコイイんだウチの嫁は…。
一番言ってあげたかったセリフを、一番言ってあげたかった相手に言われてしまったぜ。
ありがてぇ、ありがてぇ…。
それからは早かったですね。
速攻で辞めましたからね。
転職してできた時間的余裕は、背中を押してくれた妻の為に使いたい。
今回は先を越されてしまいましたが、もし将来、妻が同じように苦しい状況になった時には僕も同じように返してあげたい。
その為にはやっぱりこれからも、貯金をしっかりしていかないといけないな!
ハチミツとクローバー コミック 全10巻完結セット (クイーンズコミックス―コーラス)
- 作者: 羽海野チカ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/09/08
- メディア: コミック
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